2012/02/27

ナラ枯れの丸太

森林文化アカデミーでは毎年1回、木工を学ぶ学生を連れて、森の手入れを行なっています。フィールドは、郡上市白鳥にお借りしている広葉樹の森。同僚の教員がライフワークとして取り組んでいるものです。
家具材として大きく育てたい樹を残し、周囲の樹を間引きしてやります。間引きした樹も、小物作りに役立てています。

この森に昨年、ナラ枯れが確認されました。ナラ枯れは、昆虫が媒介する菌によってナラなどが集団で枯れてしまう病気です。被害の拡大を防ぐには、感染した樹を伐らなければなりません。
そんな訳で、伐られたナラの切り株。見ると、菌が入って茶色く変色しているのが分かります。

この森から伐られた、ナラ枯れの丸太たちです。
ところで、住まいづくり日記になぜ学校の活動報告が?
・・・実は我が家を設計してくれている三澤先生から、「このナラを大黒柱にしよう」という提案があったのです。

2012/02/23

現地詳細調査

2011年の末、地主さんとの交渉も固まり、正式にこの建物を大規模増改築をして我が家になることが決定しました。
設計はもちろん、三澤文子先生。
年が明けて2012年1月11日、本格的に設計するにあたり、現地の詳細検査。
いわば健康診断です。
今回この建物は長期優良住宅先導事業のモデルとなるので、特に細かく地盤、基礎などをチェックします。

南北に長いこの建物、よく見ると左右対称ではありません。
道路拡張の為、どうも東側が削られたようです。 
数年前まで住人がいましたが、現在は空き家です。



明治以前の建築と思われるこの建物、屋根裏には太い松の梁があり、
壁は土壁で竹小舞が見えます。
畳をあげて、床板を剥がし基礎を確認。柱が丸石の上にのっています。
床の水平を測ります。
歩いていてわかるくらい床は傾き、柱は斜めに立っています。
何やら重そうな機械で鉄の棒を地面に打ち込んでいます。
地盤の硬さをはかります。ばっちり硬そうでした。
地主さんと三澤先生とスタッフのみなさん、いよいよスタートです。

2012/02/22

学生の設計案プレゼンテーション

2011年8月27日の町家活性セミナー終了後、プランのモデルとなる現場で学生の設計案のプレゼンテーションが行われました。

4名の京都造形大学の学生によるこの家の改修案が展示され、セミナー出席者やご近所の方が多く見学にいらっしゃいました。


図面や完成図、模型による展示と説明がありました。狭い土地の中で既存の建物を生かし、それぞれの視点で工夫されている力作ぞろい。
共通しているのは、町並みに合わせた木造建築であること。

4名の模型作品。
ここまで来るまでには、相当なダメ出しと徹夜があったのでは?






発表が終わったあと、この長い一日をご一緒してくださった地主さんに
「ここまでやって頂いたのだから、実現化しましょう!」という言葉を頂き、
ポカンとしながらも「ほんと?ほんと?ここがこれが現実になる?」と私達の家づくりは大きく前進しました。
大イベントに仕立てて下さった三澤先生を始め、この課題に真剣に取り組んだ学生さんのおかげです。ありがとう。